
1.鏡を見るたびに泣く娘──母の胸を締めつけた言葉
「もう外に出たくない。こんな顔じゃ誰にも会えない」
高校2年の春、娘がそうつぶやいた瞬間、母は胸が締めつけられました。
もともと控えめで真面目だった娘が、SNSの自撮り文化の中で「自分だけ醜い」と感じるようになり、やがて鏡を見ることも怖がるようになったのです。
登校を拒み、部屋の照明を落とし、写真アプリで何時間も“加工”に没頭。
母が心配して声をかけると「放っておいて!」と泣き叫び、物を投げることもありました。
「このままでは娘が壊れてしまう」と思いながらも、どうすればいいのか分からず、母は毎晩スマホで「醜形恐怖 娘 相談」と検索していました。

2.「自分が嫌い」ではなく「誰かと比べて苦しい」
醜形恐怖は「容姿への強い思い込み」が中心ですが、その根底には“他者との比較”があります。
SNSでは常に「可愛い」「いいね」で評価が数値化されるため、娘さんのように完璧を求めすぎるタイプほど、他人の反応に一喜一憂しやすいのです。
また、親御さんが「そんなことない」「気にしすぎ」と励ますほど、娘さんは「理解されない」と感じ、孤立が深まることもあります。
親御さんとしては早く元気を取り戻してほしい一心なのに、声をかけるほど距離ができてしまう——。
このすれ違いは、どの家庭にも起こり得ることです。
JECセンターでは、まずその“親子間の断絶”に焦点を当てて話を聞きます。

3.一緒に向き合う時間──親子話し合いで変わる空気
ある母娘が面談に来られた際、娘さんはうつむきながら「私のこと、誰も分かってくれない」とぽつり。
最初、緊張した面持ちだった為、スタッフは静かに頷き、「分かってもらえないと、余計に鏡を見るのが怖くなるよね」と返しました。
その言葉に娘さんは涙を流し、母親も同じように涙をこぼしました。
面談を重ねる中で、母親は「娘の苦しみを“わがまま”だと思っていた」と気づき、娘さんは「お母さんも怖かったんだね」と初めて親の不安を理解しました。
JECセンターでは、このように相談→面談→親子話し合いサポートを通じて、家族が互いの気持ちを取り戻すお手伝いをしています。
必要に応じて、静かな環境で過ごす短期入所もご提案しますが、中心はあくまで“対話の再生”です。

4.まずは一歩、相談から始めてみませんか
娘さんの「醜形恐怖」は、容姿の問題ではなく“心の痛み”の表れです。
誰かと比べる世界から少し離れて、ありのままの自分を取り戻すには、家族の理解が欠かせません。
JECセンターでは、初回の電話相談から丁寧にお話を伺い、親御さんと一緒に今後の方向を考えます。
「何から話せばいいか分からない」という方でも大丈夫です。
スタッフが一つひとつ整理しながら寄り添います。
娘さんの笑顔をもう一度見るために——まずは初回の電話相談を経て、面談で現状を一緒に整理してみましょう。
*本コラムは、20年以上に及ぶパーソナリティ障害の回復実績を持つ
元臨床心理士(現:施設顧問)佐藤矢市が考案した”心理休養"に基づいています。

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